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2018年12月14日金曜日

こぶしに力の入っていることに気付いたのはずいぶん時間が過ぎてからだった。

光は3つずっと見えていた。見えていたような気はする。けれどそれは、うすぼんやりしていて真っ暗な光だったり、消えてしまっていたりしたようにもみえた。
手術のとき、ぼくは田中さんのことを考えていた。ような気がする。それとてずっと彼女のことだけを考えていたかと言えば、そうでもないような・・ずっと考えていたような、中途半端だ。それでも他の誰のことでもなく彼女のことを考えていたことは確かだ。
僕は何回も彼女を泣かした。大きな瞳からポロポロと涙を流させた。新宿地下街の人ごみの中、銀座の地下鉄通路、早稲田のホーム、西武新宿の改札前、上野公園・・・これは今思い出して、数えている。もっともっと・・残酷な若さだ。優しい人だった。聡明な明るい人だった。もちろん僕の方がふられたのだ。
思えば一度も一緒に山歩きをしなかった。彼女は高校時代ワンゲル部だったのに。一度も一緒に歌わなかった。彼女は歌が好きだったのに。コンサートのテープは聞いてくれたのに。一度だけ一緒に映画を見た。彼女の母親にチケットをもらったのだ。一度も一緒に芝居をみたことがない。僕の芝居は見てくれたのに。
僕は手術の間に、彼女のことを思っていた。何度も何度も歩いた中野から高円寺までの細道の風景を思い出していた。御茶の水駅前の、神田の本屋街のことを思った。早稲田通りの風景を思い出した。本郷三丁目の街並みを思った。大げさでなく数十年前の風景だ。

2018年11月10日土曜日

車検の見積もりで景品をもらった。なんだか気に入ったのだ。



車検を通すと調子がちょっと悪くなると聞いたことがあるのだけれど。僕自身は運がいいのかたまたま恵まれているのか。調子が悪くなったことはない。我が家の車は、いつも調子を上げて帰ってくる。来月には自分自身の目の手術だ。調子がよくなってくれればよいのだけれど。まあ、大丈夫だと軽く考えている。


2018年8月24日金曜日

午前中の電話中に気づいたのだ。


今一番使ってるシャーペンその2.0mm。半日、ずっとイライラしていた。この一本だけが行方不明だったからだ。夕食後も気が付くと探していて…そうだ。もう明日買ってくるしかない、そう決めた、考えた。固執するタイプなのだ。なければそれでも何とかなるのに。色違いの2.0mmシャーペンSTAEDTLERシルバーもちゃんと持っているのに。別に今シャーペン使ってないのに。必要ないのに。1本ないことが問題なのだ。大問題なのだ。
いやいやいやいや大丈夫なんです。さっき発見しました。だから写真を撮って、仕事もせずにこれを書いているのです。

2018年8月14日火曜日

来るかなぁ。いあやだなあ。おでかけ予定だよ。

子どものころ。なんだかドキドキしてたなあ。ちょっとワクワクしてたなあ。いまはただただいやだなあ。

2018年8月7日火曜日

今日みたいにとても暑い夏の日だった。

公園前のバス停。その向こう側の道を左から右へ、彼女は通り過ぎる。私に気づいて少し頭をさげて・・きれいな笑顔だった。なんだかとてもまぶしい日差しだった。夏の午後だ。そのときのことを後で彼女は手紙に書いてくれていた。同じできごとを別の口が語れば風景までも変わって見える。あれから何度夏がめぐってきたのか、本当は正確に数えることができる。その道を今日もまた歩いた。こんなに狭い道だったのかと、私と彼女の距離はほんの数メートルだった。そんなものだ。セミが鳴いていた。

2018年5月2日水曜日

自分の話をするのは得意じゃない

ひとの人生を聴くのもめんどくさい。けれど、僕の前に座るひとの多くが自分の人生を語ってくれる。僕は話をまじめに聴いている顔をしているのかも知れない。メモはとらない。聴いている目の前でメモをとるわけにはいかないのだ。感想を書き並べるわけにはいかない。メモをとるのは別れたあとだ。できるだけときをおかずにノートしているのだ。その場では、忘れてしまわないように整理しているのだ。暗記しているのだ。ちょとした整理の仕方、暗記の仕方がある。ひとの話はちゃんとノートしている。もちろん、おもしろい話だったときには・・・だけれど。おもしろいにもいろいろあるのだ。
今日は、木村文乃と吉岡里帆のことの考えていた。彼女たちが競い合っていた。顔のことだ。どちらの顔が好みだと答えればいいだろう。そんなことだ。きっと、だれも僕にそんな質問はしないのだろうけれど。万が一ということもある。もしものために準備しておくのはいいことだ。勝者は木村文乃。これは決定事項なのだ。ここ数ヶ月変わってはいない。
彼の名誉のためにいうけれど、もちろん彼の話も聴いていた。ちゃんと聴いてはいたのだ。