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2020年10月10日土曜日

木田先生も日替わり定食を待っていた。

 





先生と初めてお会いしたのはお茶の水の古いキャンパスの正門近くのスパゲティ屋さんだった。先生は齋藤先生の後任としていらしたのだから,もうあのクリスマスの次の年だったことになる。
ずいぶん昔のことだ。お茶の水の周辺の風景は好きだった。神田神保町あたりを歩くときは,いつもお腹をすかしていたし,お金なんて小銭しか持ってなかった。欲しい本を見つけたときは出直してくるのだ。齋藤先生の岩波文庫★ひとつを買った日はお昼ご飯はなしだった。